お客様のお役に立つ JAIFA学習帖

  • サイト内検索:

No.4654 投信積立のクレカ払いの上限が10万円に

 投資信託の購入時に利用できる、クレジットカード払いの上限が拡大されます。NISAのつみたて投資枠の拡大に伴う、利用者の利便性向上につながるかもしれません。

● カード決済によるポイント付与がメリット

 2024年3月8日、金融商品取引業等に関する内閣府令が改正され、投資信託のクレジットカードによる積立購入の上限が、5万円から10万円に引き上げられました。

 投資信託をクレジットカードで購入するメリットは、証券口座への入金の手間が省けることや、カード決済により積立金額に応じたポイントが貯まることなどが挙げられます。

 一方で、投資信託の買付日は証券会社によって毎月1日などと指定される場合があり、買付けの自由度は、現金購入による買付けに譲る形です。利用者の運用ニーズによっては、デメリットになることも考えられます。

● NISA「つみたて投資枠」の上限に対応も

 クレジットカードによる投資信託の積立購入については、すべての証券会社が対応しているわけではなく、決済に使えるカードも証券会社によって決まっています。

 ポイントの付与率についても、証券会社や決済するカードの種類などによって異なります。基本的な付与率を見てみると、楽天証券は0.5~1.0%、SBI証券は0.5~5.0%、auカブコム証券で1.0%などです。

 また付与されるポイントの種類についても証券会社によって、共通ポイント(楽天ポイントやVポイントなど)や独自ポイントのところがあります。

 2024年から始まった新NISAのつみたて投資枠では、年間120万円までの購入が非課税ですから、上限10万円への引き上げで年間の非課税購入枠いっぱいまでクレジットカードが利用できることになります。

 利便性やポイント付与などのメリットを考えると、クレジットカードによる投資信託の積立購入は、今後も注目されそうです(情報は2024年3月時点)。

2024.04.15

高橋 浩史 (たかはし・ひろし)

FPライフレックス 代表(住まいと保険と資産管理 千葉支部)
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFPR
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

東京都出身。デザイン会社、百貨店、広告代理店などでグラフィックデザイナーとして20年間活動。
その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。
住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。
その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。

ホームページ http://www.fpliflex.com
ブログ http://ameblo.jp/kuntafp/