No.4167 国税・地方税のダイレクト納付で、時間とコストの削減！
● 電子納税のすすめ
自宅やオフィスのパソコン等からインターネット経由で国税、地方税の納付手続きを電子的に行う手続きを電子納税という。
源泉所得税、個人住民税（特別徴収分）の納付のために、毎月金融機関に足を運んでおられる経営者、経理担当者には、時間とコスト削減のためにも電子納税の利用をおすすめしたい。
電子納税の手段には、「ダイレクト納付」と「インターネットバンキング」「モバイルバンキング」「金融機関のATM利用」がある。このうち、毎月の手続きが簡単な国税の「ダイレクト納付」をご紹介する。
● メリットが多いダイレクト納付
1.手続きが簡単
- インターネットを利用できる端末があれば利用可能
- インターネットバンキングの契約は不要
- e-Taxの利用者識別番号（ID）と暗証番号（PW）のみで納付手続きが行える
- 電子証明書の添付やICカードリーダライタは不要
2.窓口納付よりも便利
- 金融機関等の窓口に出向く必要がなくなる
- 金融機関の営業時間外でも納付手続きが可能
- 即時又は納付日を指定して納付することができる
- 納付する際に、預貯金口座を選択できる
- 納付の際に、口座振替手数料0円
● 国税のダイレクト納付の手続き
1.利用のための事前準備
- e-Taxホームページから「e-Taxの開始届出書」をオンラインで提出し、利用者識別番号を取得する
※ 顧問税理士がいる場合は手続完了済の可能性が高いので、二重に手続きをすることがないよう事前に問い合わせされたい - 「ダイレクト納付利用届出書」を提出する（法人の場合は書面での提出になる）
納付する際に預貯金口座を選択したい場合は、利用する預貯金口座すべてについて提出が必要となる。ダイレクト納付が利用可能となるまで1か月程度かかるので、注意されたい
2.ダイレクト納付の利用方法
e-Taxで電子申告等又は納付情報登録依頼を送信する
↓
メッセージボックスに格納される通知を確認し「ダイレクト納付」を選択する
↓
「今すぐに納付される方」又は「納付日を指定される方」を選択する
↓
メッセージボックスにて「ダイレクト納付完了通知」を確認する
● 個人住民税（特別徴収分）のダイレクト納付
個人住民税（特別徴収分）は、eLTAXソフトを使用してダイレクト納付を行う。地方税についてもダイレクト納付を行う場合には、国税とは別に手続きが必要となる。国税とは使用するソフトが異なることに注意されたい。詳しくはeLTAXホームページを参照していただきたい。
2021.09.06
木下 洋子（きのした ひろこ）
マネーコンシェルジュ税理士法人
群馬県出身。大学卒業後、会計事務所勤務を経て現法人へ。法人成り支援や節税対策・赤字対策など、中小企業経営者の参謀役を目指し、活動中。年に数回の小冊子発行など、事務所全体で執筆活動にも力を入れている。
趣味はピアノを弾くこと。
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