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No.3970 “マイナポイント”利用するなら早めの交付申請を!

 国のキャッシュレス還元事業が2020年6月末で終了しましたが、次の施策として「マイナポイント」という、国による還元キャンペーンが控えています。

● マイナポイントでカード交付率は上がるか?

 新型コロナをめぐる、緊急経済対策で支給が決まった特別定額給付金の手続きでは、オンライン申請が可能になることから「マイナンバーカード」が、にわかに注目を集めました。

 とはいえ、マイナンバーカードの交付率の全国平均は、総務省発表の資料によると、令和2年6月1日現在で16.8%と、2割にも届いていません。そこで、この交付率を後押ししそうなのが、2020年9月から始まる「マイナポイント」です。

 マイナンバーカードに登録した、キャッシュレス決済で買い物やチャージをすると、25%相当の額(最大2万円分の利用もしくはチャージで、上限5千円相当)がポイントで還元されるというもの。

 ポイント還元を受けるには、マイナンバーカードが必須になるため、これを機にカードの取得申請をする人は増えるものと予想されます。カードの交付まで1か月程度かかるため、早めの申請が欠かせませんが、これにはもう一つの理由があります。

● 独自の上乗せポイントを付与する事業者も

 マイナポイントの予約について、公式サイトでは予約者数が予算の上限に達した場合、予約を締め切る可能性についても言及されています。マイナンバーカードが手元になければ予約はできませんので、利用するならすぐにでも申請した方がよさそうです。

 また、マイナンバーカードを持っているだけでは、ポイント還元は受けられません。カード取得後に電子証明書を読み込み、「マイキーID」を設定してはじめて、マイナポイントの予約となります。さらに、マイナポイントと紐付けるためキャッシュレス決済サービスを1つ選び登録する、という作業も必要です。

 このマイナポイントの紐付けを狙って、決済事業者による登録者の争奪戦も始まっているようです。例えば、JR東日本のSuicaは1,000円分のポイントが、ゆうちょ銀行の「ゆうちょペイ」では最大2,000円分のポイントが、マイナポイントとは別に登録者に付与されます。

 マイナポイントの対象になる決済事業者は、ホームページでも公開されています。決済事業者は、一度選ぶと変更はできません。マイナンバーカードを今後利用する予定のある方には、早めの申請手続きをアドバイスしましょう。

2020.08.03

高橋 浩史 (たかはし・ひろし)

FPライフレックス 代表(住まいと保険と資産管理 千葉支部)
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFPR
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

東京都出身。デザイン会社、百貨店、広告代理店などでグラフィックデザイナーとして20年間活動。
その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。
住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。
その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。

ホームページ http://www.fpliflex.com
ブログ http://ameblo.jp/kuntafp/