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生保税務 個人編

法人契約からの受け取りの場合

Q:会社が、わたしを被保険者・満期保険金受取人とした生命保険に加入していました。このたび満期を迎え、満期保険金を受け取ることになりましたが、どのような課税が発生しますか。

A:満期保険金を受け取る生命保険契約ですので、保険種類は養老保険になります。養老保険の課税関係で被保険者が満期保険金受取人となる契約形態は、次の3パターンが考えられます。

契約者:法人 被保険者:従業員 満期保険金受取人:従業員

被保険者 死亡保険金受取人 給与所得課税の有無
従業員 被保険者の遺族 給与所得課税
従業員の一部 法人 給与所得課税
従業員全員 法人 1/2給与所得課税

従業員の一部加入でも1/2給与とする考え方もあります。

いずれの契約形態でも、従業員はその保険料が給与所得として課税されることになります。
実際の給与支払時には、この保険料も給与に含んで計算された源泉徴収した金額が支払われることになります。
従業員自身が満期保険金受取人の場合、一般的に満期保険金は生命保険会社から直接従業員自身の口座に振り込まれることになります。

従業員自身が受け取った満期保険金は個人として所得税(一時所得)・住民税の課税対象になります。
ここで、一時所得の必要経費として認められるのは、従業員自身が給与所得として課税されている金額になります。

支払保険料の2分の1が給与所得として課税されている場合には、支払保険料合計の1/2が必要経費になります。
その年の1月1日〜12月31日までに受け取る満期保険金以外に一時所得がない場合の総合課税の対象となる一時所得金額は次のようにして計算します。
(満期保険金-給与所得として課税された保険料-50万円)×1/2

2023.04.01 (栗原)