役員の給与
Q:役員に支給する給与は、税務上どのような点に注意すればいいでしょうか。
A:「役員給与」「役員退職給与」について、次のような点に注意が必要です。
■役員給与
平成18年度税制改正で、役員に対する給与が見直され、役員報酬と役員賞与が職務執行の対価として一本化され『役員給与』とされました。事前の定めにより、役員給与の支給時期・支給額が定められ、恣意性が排除されているものは損金算入が認められます。損金となる役員給与(役員退職給与を除く)は、「定期同額給与」「事前確定届出給与」「利益連動給与」の3つです。
【損金となる役員給与】
定期同額給与 | 支給時期が一月以下の一定の期間ごとで、その支給時期における支給額が同額である給与(改正前の役員報酬に相当) |
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事前確定届出給与 | 役員の職務につき所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づいて支給する給与、支給の定めの内容を事前に税務署長へ届け出ることが必要(改正前の役員賞与に相当) |
利益連動給与 | 利益に関する指標を基礎として算定されるもののうち、同族会社に該当しない法人であることなどの一定の要件を満たすもの(大企業を想定) |
上記の3つに該当しない場合は、損金にはなりません。また、上記の3つに該当する場合であっても、不相当に高額な部分の金額は損金にはなりません。
■役員退職給与
役員に対する退職金は、原則として損金になります。ただし、不相当に高額な部分の金額は損金にはなりません。
2023.04.01 (堀)