団体信用生命保険
Q：自宅を購入する個人に、団体信用生命保険付きの住宅ローンを貸し付けました。団体信用生命保険の保険料の経理処理はどのようになりますか。
A：団体信用生命保険は、銀行ローンを借り入れた債務者がそのローンの返済中に死亡または高度障害状態になった場合に、保険金で債務者のローンの完済を可能にするための保険です。保険金額は、返済されたローン残高に合わせて逓減します。保険期間も債務の返済期間と一致しています。
| 契約者 | 債権を保有している法人(銀行・不動産会社・持ち家促進制度を活用している企業・信用保証を行っている信用保証会社など) |
|---|---|
| 被保険者 | 債務を負っている債務者(ローンを借り入れた個人) |
| 死亡保険金受取人 | 契約者 |
保険料の支払いは契約者である法人自身が支払う場合と、ローンを借り入れた個人が法人に振り込んでそれを法人が支払う場合があります。どちらの場合でも、法人はその保険料を損金算入することが可能です。
| 借 方 | 貸 方 | ||
|---|---|---|---|
| 団体信用生命保険料 | ×××円 | 前払保険料 | ×××円 |
なお、配当金は保険料相殺ですので、毎年の配当金分に応じて保険料が安くなります。
ローンを借り入れている被保険者が死亡し、死亡保険金を受け取った場合、債権者である銀行などは債権の回収に当たると考えられ、収益計上は必要ありません。
| 借 方 | 貸 方 | ||
|---|---|---|---|
| 現金・預金 | ×××円 | 貸付金 | ×××円 |
つまり、債権者である法人（銀行など）は、貸付金の回収をした場合と同様の経理処理になります。
2023.04.01 （栗原）