引受表の記号は、以下の意味を表します。

  • ○…引受可
  • ×…引受不可
  • △…条件付(保険料割増等)
  • 削減…削減
  • R…部位不担保

悪性貧血(アクセイヒンケツ)

胃粘膜が萎縮することでビタミンB12の吸収に必要な内因子が低下し、DNA合成が障害されるために起こる貧血で巨赤芽球性貧血の一種です。萎縮性胃炎、胃全摘出手術後や菜食主義の人にも多く見られます。

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悪性リンパ腫(アクセイリンパシュ)

白血病や骨髄腫と同じ血液・リンパのがんで、リンパ節や胸腺、扁桃、脾臓などのリンパ組織に腫瘍ができたり、リンパ球ががん化します。腫瘍の組織的な違いから、大きく「ホジキン病」と「非ホジキンリンパ腫」に分けられます。リンパ節などの痛みがなく腫れが認められ、全身に広がると体重減少、寝汗、倦怠感、痒みなどがおこります。

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遺伝性球状赤血球症(イデンセイキュウジョウセッケッキュウショウ)

赤血球の膜を構成する蛋白質の異常により赤血球の形に異常が生じて、溶血がおこる病気です。赤血球膜の骨格をなす物質の欠損が原因で、赤血球が球状になり壊れやすくなるために、貧血、黄疸、脾臓の腫大などがおこります。

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壊死性リンパ節炎(エシセイリンパセツエン)

20歳~30歳までの若年女性が罹患する原因不明のリンパ節炎です。発熱をともなって頚部リンパ節などが腫大します。病理組織学的には、リンパ節の副皮質から皮質にかけて不規則な壊死巣を形成します。Tリンパ球細胞の領域に一致して壊死が見られます。崩壊した核の断片を貪食する組織球の浸潤も観察されます。組織球性壊死性リンパ節炎、亜急性壊死性リンパ節炎、菊池病とも呼ばれます。

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偽性血小板減少症(ギセイケッショウバンゲンショウショウ)

採血をして血小板数を測定するときに、抗凝固剤と血液の混和が不十分な場合には抗凝固剤EDTAにより血小板凝集を起こすことがあります。自動血球計数装置では、この凝集した血小板は血小板として認識されないため、見かけ上実際の血小板数より少なく算定されてしまいます。この現象を偽性血小板減少症(EDTA依存性血小板減少症)といいます。発生頻度は0.1~0.2%で、健常人にも観察されます。EDTAの存在により血小板表面の抗原が変化し、免疫グロブリンが反応して血小板の凝集を引き起こすと考えられています。

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巨赤芽球性貧血(Megaroblastic Anemia; MA)(キョセキガキュウセイヒンケツ)

骨髄内の血液細胞が増殖し、赤血球が産生される過程に必要なビタミンB12や葉酸が欠乏するために起きます。動悸・息切れ・食欲不振・悪心・便秘などが起こり、疼痛を伴うハンター舌炎も特徴としてあります。ビタミンB12欠乏によるものは神経症状があり、手足の指のしびれ感、感覚低下、筋力低下、運動障害などが起きます。

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血小板減少性紫斑病(ケッショウバンゲンショウセイシハンビョウ)

明らかな基礎疾患・原因薬剤の関与なく血小板減少が発症し、種々の出血症状をひき起こす病気のことをいいます。血小板に対する「自己抗体」ができ、脾臓で血小板が破壊されるために、数が減ってしまうと推定されています。直近の血小板数、脾臓摘出術の有無を告知されると良いでしょう。

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血小板増多症(ケッショウバンゾウタショウ)

慢性骨髄性白血病などと同じく、造血幹細胞が腫瘍化して発生する血液腫瘍疾患です。とくに、血小板のもとになる巨核球の腫瘍性増殖が特徴的で、結果として末梢血における血小板数が著しく増加(40万個/μL以上)します。末梢血中の血小板の増加により痛み・痺れ等の血栓症の症状、または血小板の機能に異常により紫斑や鼻血などの易出血症状が出ることもあり、他に頭痛・倦怠感・めまい・耳鳴り・視覚異常などが見られます。

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血友病(ケツユウビョウ)

先天性出血素因のなかで最も頻度が高く、生涯にわたり皮下血腫・関節内出血・筋肉出血などの出血症状を繰り返す病気です。血友病A(第Ⅷ因子欠乏症)と、血友病B(第Ⅸ因子欠乏症)の2種類があり、それぞれ、X染色体上にある第Ⅷ因子遺伝子あるいは第Ⅸ因子遺伝子のさまざまな変異(遺伝子の欠損、挿入、点変異など)に基づき発症します。血友病は伴性劣性遺伝のため、その発症の多くは男性で見られます。予防的にそれぞれの凝固因子の血液製剤の投与が行われます。

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好酸球増加症(コウサンキュウゾウカショウ)

末梢血中好酸球数が450/μLを超えるものを指し、アレルギー性の皮膚炎や喘息、鼻炎・花粉症のほか、寄生虫感染症、膠原病、薬剤アレルギーなどで増加が見られます。一般にアレルギー反応において好酸球を引き付ける因子が出て、骨髄からの好酸球放出が増加するほか、骨髄における好酸球産生も増加するものと考えられています。特に原因不明の高度の好酸球増加症は好酸球増加症候群と総称されます。

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好酸球増加症候群(コウサンキュウゾウカショウコウグン)

末梢血中の好酸球数が異常増加し、450/μLを超えるものを指します。原因は様々であり、明らかになっていませんが20~50歳の男性に多いのが特徴です。好酸球の浸潤は、造血器・神経・皮膚・呼吸器など多岐にわたり、これら浸潤臓器に基づいた症状を呈します。このほか全身倦怠感・筋肉痛・発熱などを認めます。症状として、過半数には、紅斑・丘疹や蕁麻疹などの皮膚症状が出現します。その他、心臓の病変が多く、心筋の壊死による梗塞から心不全を生じることがあります。皮膚症状のみの場合はステロイド薬の外用・光線療法、全身症状や臓器病変がある場合には、ステロイド薬の内服を行います。

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好酸球肉芽腫(コウサンキュウニクゲシュ)

血液を作る骨髄細胞のうち、組織球と呼ばれる大型の細胞が増殖した病気です。顕微鏡下で組織を見ると、この組織球のまわりには好酸球が増えるのでこの病名がついています。この好酸球はエオジンという染色液によく染まる赤い細胞質と分葉核が特徴です。通常はひとつの骨病変として、とくに10歳以下の子どもに発生します。臨床症状としては、その単一骨病変の痛みをうったえ、X線写真では時に悪性骨腫瘍や骨髄炎に似ることがあります。予後は良好で自然消退が期待できますので、診断が重要になります。というのもレッテラール・ジーベ病、ハンド・シェーラー・クリスチャン病と呼ばれる全身症状を伴う疾患との鑑別が重要だからです。これら3つの病気はまとめてランゲルハンス細胞組織球症と呼ばれます。

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骨髄異形成症候群(コツズイイケイセイショウコウグン)

血液細胞のがんの1つで、白血球・赤血球・血小板の血液細胞のおおもとになる、造血幹細胞が異常を起こす病気です。末梢血で赤血球・血小板の減少、白血球数の異常(減少や増加)などの血液細胞数の異常がみられます。治療としては完治の可能性がある造血幹細胞移植、急性骨髄性白血病に準じた治療の抗がん剤治療、免疫抑制療法、ビタミン療法、輸血などの支持療法があります。

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骨髄腫(コツズイシュ)

血液を作る骨髄のなかで、抗体を作る形質細胞(Bリンパ球)が、がん化したものです。血液細胞の腫瘍なので、全身の骨に多発し、通常は多発性骨髄腫と呼ばれます。主症状は、加齢的変化による腰痛や頸部痛などに似た痛みが徐々に悪化し、痛みの場所が移動することもあります。脊椎の圧迫骨折が見られることもあります。

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骨髄線維症(コツズイセンイショウ)

造血細胞に代わって骨髄の広い範囲で線維組織が増加する病気で、異常な形状の赤血球が産生されたり、貧血や脾臓の腫大が起こります。原発性と2次性に分けられ、原発性骨髄線維症は、多能性造血幹細胞の腫瘍性増殖により、骨髄の広汎な線維化と脾腫を伴います。二次性骨髄線維症は、他の疾患に伴っておこる骨髄の線維化で、造血系腫瘍(白血病や悪性リンパ腫など)や結核などの炎症性疾患、膠原病および骨疾患などでみられます。

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再生不良性貧血(サイセイフリョウセイヒンケツ)

骨髄において血球産生能が低下する為、赤血球・白血球・血小板系統のすべてが低下する汎血球減少症を指します。原因が不明な原発性再生不良性貧血と、放射線・抗ガン剤、鎮痛薬、抗生物質などによる2次性再生不良性貧血があります。多指症などの骨格異常や染色体異常を伴うことが特徴です。好中球が減ると肺炎や敗血症等の重症の細菌感染症になりやすく、血小板が減ると皮膚の点状出血や紫斑、鼻出血・歯肉出血、悪化すると脳出血・血尿・下血などが起こります。

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シェーライン・ヘノッホ紫斑病(シェーライン・ヘノッホシハンビョウ)

血管になんらかの異常が起こって出血しやすくなる状態です。誘因として溶連菌などの上気道感染や食物アレルギー、虫刺され、薬剤などがあげられ、免疫機序に基づく血管炎と考えられていますが、はっきりした病因は不明です。

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鉄欠乏性貧血(テツケツボウセイヒンケツ)

  血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態を貧血のことをいい、貧血の中でも最も頻度の高い疾患であり、全身倦怠感、いらいら感、めまい、耳鳴り、動悸、息切れ、頻脈などが起きます。重篤な症例の場合、痛みを伴う口角炎、舌炎、また食道粘膜の萎縮のため嚥下障害が起きる場合があります。またこの貧血に特有な症状として異食症、異臭症も起きることがあります。
 直近のヘモグロビン値(Hb)、赤血球数と原因疾患の有無などを告知すると良いでしょう。

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特発性血小板減少性紫斑病(トクハツセイケッショウバンゲンショウセイシハンビョウ)

明らかな基礎疾患・原因薬剤の関与なく血小板減少が発症し、種々の出血症状をひき起こす病気のことをいいます。点状出血や斑状出血が上下肢や胸背部に出現し、その他に口腔内出血・鼻血・血尿などが起こります。血小板に対する「自己抗体」ができ、脾臓で血小板が破壊されるために、数が減ってしまうと推定されています。直近の血小板数、脾臓摘出術の有無を告知されると良いでしょう。

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白血病(ハッケツビョウ)

腫瘍化した造血細胞が無制限に増殖して血液中に出現する疾患の総称です。白血球系の細胞、赤血球系や血小板系の細胞が腫瘍化します。白血病細胞が増加し、正常な血球が減少するため、白血球減少に伴う感染症(発熱)、赤血球減少(貧血)に伴う症状(倦怠感、動悸、めまい)、血小板減少に伴う出血症状(歯肉の腫脹や歯肉出血など)がおきます。

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バンチ症候群(バンチショウコウグン)

明らかな原因がなく脾臓が腫れ、貧血、白血球や血小板の減少が起こったのち肝臓の障害が起こる疾患群です。脾腫が増大するにつれ、重度の貧血・めまい・耳鳴り・全身倦怠などが起こります。二次的に肝硬変症が起こると肝機能障害により門脈圧が亢進して、食道静脈瘤や腹水がたまったり、また食道静脈瘤が破れた場合、吐血したり死亡する可能性もあります。

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非ホジキンリンパ腫(ヒホジキンリンパシュ)

白血球の中のリンパ球ががん化した悪性腫瘍である悪性リンパ腫のうち90%近くを占める疾患です。頸部・腋の下・足のつけ根などのリンパ節が腫れてくることが多く、通常は痛みを伴いません。病気が全身に広がるタイプでは、発熱・体重減少・寝汗・身体のだるさ・かゆみなどがみられることがあります。

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貧血(ヒンケツ)

血液中の赤血球が乏しくなること、およびそれにより起こる諸症状をいいます。赤血球は血流に乗って酸素を全身に供給している為、不足すると動悸・息切れがみられますが、徐々に進行する場合は自覚症状が無いことが多いです。原因としては慢性出血などで赤血球を慢性的に失い続けるためや、ビタミン摂取の不足、自己免疫障害の他、悪性腫瘍や慢性炎症等に続発する二次性貧血などがあります。

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フォンビルブランド病(vWD)(フォンビルブランドビョウ)

血友病とならぶ出血性疾患です。原因は、血小板凝集に重要な役割を果たす巨大血漿タンパク質(500-20000 kDa)であるフォンビルブランド因子(von Willebrand factor:VWF)の欠乏によります。

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溶血性貧血(ヨウケツセイヒンケツ)

赤血球が何らかの原因により破壊されたために起きる貧血の総称であり、先天性(遺伝性)のものと後天性のものがあります。先天的なものは赤血球膜・赤血球酵素・ヘモグロビンの異常、赤血球自身の異常により赤血球が破壊されやすくなります。後天的なものは抗体によるものや血管壁・血流など赤血球以外の原因のものが多いですが、発作性夜間ヘモグロビン尿症のように赤血球に異常が起きるものもあります。

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