引受表の記号は、以下の意味を表します。

  • ○…引受可
  • ×…引受不可
  • △…条件付(保険料割増等)
  • 削減…削減
  • R…部位不担保

アテトーゼ(アテトーゼ)

ゆっくりと、屈曲した、ねじれるような動作が休み無く起こる、特徴的な異常状態をいいます。特に手で激しく不随意的に起こり、片麻痺後の片麻痺舞踏病として知られています。脳性麻痺などの外傷や、線条体・視床下核・黒質・赤核などの障害で錐体外路系の障害によって生じます。

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顔面けいれん(ガンメンケイレン)

顔の半分が自分の意思とは関係なく痙攣するもので、通常、目の周囲から始まりだんだん口元へと広がります。ほとんどの場合は片側だけですが、まれに両側にみられることがあり、飲酒やストレス、不安などで悪化します。原因は脳に達する血管が、脳幹部で顔面神経を圧迫することで、高血圧・糖尿・喫煙などで動脈硬化になりやすい人は、顔面けいれんが起こりやすくなります。そのほかにも脳幹の腫瘍がある場合や原因不明のものもあります。

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急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(キュウセイサンザイセイノウセキズイエン)

ウイルス感染後やワクチン接種後に生じるアレルギー性の脳脊髄炎で、一般的に単相性の経過をとりますので原則的に再発はしません。病変部位により症状は多彩ですが、初期症状として髄膜刺激症状(頭痛、悪心、項部硬直、発熱など)を認めやすく、通常の脳炎型では髄膜刺激症状以外に、意識障害、痙攣、片麻痺、失語、脳神経麻痺、小脳症状(眼振、小脳失調など)などがみられます。

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筋萎縮性側索硬化症(ALS)(キンイシュクセイソクサクコウカショウ)

手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がやせ衰えていく疾患です。筋肉そのものには異常がなく、筋肉の運動をつかさどる神経(運動ニューロン)だけが障害をうけ、脳からの命令が伝わらずに力が弱くなり筋肉がやせていきます。その一方で、体の感覚や知能、視力や聴力、内臓機能などは保たれます。原因不明で進行性であり、体のどの部分の筋肉から始まってもやがては全身の筋肉が侵されていき、最後は呼吸筋も働かなくなり呼吸不全で死亡します。

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筋ジストロフィー症(キンジストロフィーショウ)

骨格筋の変性・壊死を主病変とし、臨床的には進行性の筋力低下をみる遺伝性の疾患と定義されています。デュシェンヌ型は進行性筋ジストロフィーの大部分を占め、根本的な治療法が確立していない難病で、伴性劣性遺伝で基本的に男性のみに発病します。初期には腰帯筋~大殿筋~肩甲帯筋へと筋力低下の範囲を広げ、対称的に発症します。各筋の筋力低下によって易転倒、登攀性起立、腰椎の前弯強、動揺性歩行(あひる歩行)等をきたし、心筋疾患を合併することが多く、心不全の原因となります。

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重症筋無力症(ジュウショウキンムリョクショウ)

末梢神経と筋肉との神経筋接合部において、脳の命令によって神経側から遊離されるアセチルコリンの筋肉側の受け皿を攻撃する抗体が原因とされる病気です。全身の筋力低下・易疲労性や、眼瞼下垂・複視などの眼の症状がでやすく、症状が強くなると嚥下や発語が困難となり、さらに悪化した場合は呼吸ができなくなることもあります。

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進行性筋ジストロフィー(シンコウセイキンジストロフィー)

骨格筋の変性・壊死を主病変とし、臨床的には進行性の筋力低下をみる遺伝性疾患です。デュシェンヌ型は根本的な治療法が確立していない難病で、伴性劣性遺伝で基本的に男性のみに発病します。症状は筋力低下による易転倒・登攀(はん)性起立・腰椎の前弯強などがあり、心筋疾患を合併することが多いです。

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脊髄炎(セキズイエン)

脊頸髄・胸髄・腰髄・仙髄のいずれかに炎症が生じた状態をいいます。原因は、原因不明な特発性、ウイルス・細菌・寄生虫などの感染による感染性または感染後性、全身性エリテマトーデスなどの膠原病または類縁疾患に合併するもの、多発性硬化症・急性散在性脳脊髄炎などの自己免疫性などに分類されます。

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脊髄小脳変性症(セキズイショウノウヘンセイショウ)

運動失調を主要な症状とする神経変性疾患の総称であり、臨床症状や、病理所見、遺伝子の異なる数多くの疾患が含まれます。歩行障害、手がうまく使えない、喋る時に舌がもつれるなどの運動失調がおき、これらの症状が緩徐進行性に進むのが特徴です。その他、自律神経症状としての起立性低血圧・発汗障害・排尿障害など、錐体路症状として下肢のつっぱり、末梢神経障害や筋の萎縮などがあります。

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脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy; SMA)(セキズイセイキンイショクショウ)

脊髄と脳幹の神経細胞が変性して、進行性の筋力低下と萎縮が起こる遺伝性疾患です。小児期に発症するⅠ型:重症型(ウェルドニッヒ・ホフマン病)、Ⅱ 型:中間型(デュボビッツ病)、Ⅲ型:軽症型(クーゲルベルグ・ウェランダー病)と、成人期に発症する型に分類されます。

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多発性硬化症(MS)(タハツセイコウカショウ)

脳や脊髄に多発性の硬い病巣がみられる病気で、脱髄病変といい神経線維を覆っている髄鞘が主に障害されます。この病変が大脳、脳幹、小脳、脊髄や視神経などの中枢神経に規則性もなく、起こっては治るということを繰り返すので、様々な神経症状の再発と寛解を繰返します。空間的・時間的に多発することから本病名があります。初発症状として複視が有名で、視神経や脊髄に比較的強い障害が残ります。

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多発性神経根症(タハツセイシンケイコンショウ)

薬物中毒、代謝異常、遺伝性疾患などにより手や足の末梢神経に障害を生じる病気で、多発性ニューロパチーとも称されます。ヒ素・鉛・薬品やアルコールの慢性中毒、ビタミンB群の欠乏による代謝異常、糖尿病などによる慢性疾患、遺伝性疾患などが原因としてあげられます。症状は左右対称に両手足に現れ、多くは手足の末端の部分にしびれ、歩行困難などの運動障害や呼吸困難が生じることもあります。

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癲癇(テンカン)

脳の神経細胞の過剰な活動によって反復性のてんかん発作が生じる病気です。多くは小児期に発症し、予後は良好ですが10~20%は難治性のてんかんで、知能障害を合併することもあります。脳に障害がない特発性てんかんと、脳の障害を原因とする症候性てんかんに分けられます。

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脳血栓(ノウケッセン)

脳血管に生じた血栓により脳血流障害が起こり脳梗塞を生じることをいいます。血栓形成の原因としてアテローム硬化に伴う血栓が多く、その他には動脈炎や血液疾患によるものもあり、前駆症状として脳虚血発作を繰り返します。症状は徐々に経過し、言語障害や片麻痺などの神経症状がゆっくりと段階的に進行します。

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ベル麻痺(ベルマヒ)

顔面神経の麻痺によって障害側の顔面筋のコントロールができなくなった状態のことをいい、末梢性顔面神経麻痺のうち原因が特定できない場合にベル麻痺と呼ばれます。何らかの原因によって側頭骨内の顔面神経に炎症・浮腫が生じ、顔面神経が側頭骨内で圧迫され血流障害を来し麻痺が起こると推定されています。

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末梢性顔面神経麻痺(マッショウセイガンメンシンケイマヒ)

顔面神経の麻痺によって障害側の顔面筋のコントロールができなくなった状態のことをいい、末梢性顔面神経麻痺のうち原因が特定できない場合にベル麻痺と呼ばれます。何らかの原因によって側頭骨内の顔面神経に炎症・浮腫が生じ、顔面神経が側頭骨内で圧迫され血流障害を来し麻痺が起こると推定されています。

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ミトコンドリア病(ミトコンドリアビョウ)

細胞の中でエネルギーを作り出すミトコンドリアの機能が低下することによって、主に心臓、骨格筋、脳などに異常を生じます。筋力低下、筋萎縮、知能低下、けいれん、小脳失調、難聴などが出現し、糖尿病や性腺ホルモン異常を合併する場合があります。出生直後から発症する場合は重症となりますが、50歳台になって出現する人は症状もゆるやかになります。ミトコンドリア脳筋症ともいいます。

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