引受表の記号は、以下の意味を表します。

  • ○…引受可
  • ×…引受不可
  • △…条件付(保険料割増等)
  • 削減…削減
  • R…部位不担保

悪性黒色腫(アクセイコクショクシュ)

皮膚に発生する皮膚がんの一つであり、その中でも最も悪性度が高い疾患です。皮膚の色と関係するメラニン色素を産生するメラノサイト、あるいは母斑細胞が悪性化した腫瘍と考えられています。単に黒色腫またはメラノーマと呼ばれることもあります。皮膚のどこにでも発生しますが、足底が最も多く、それに体幹、顔面、爪が続きます。

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あせも(アセモ)

発汗時に小水疱や小丘疹が出現する皮膚疾患をいい、汗疹とも呼ばれます。湿疹の一種ではなく、これ自体は皮膚の炎症ではありません。多量に汗をかいたあとに、汗管が詰まって発症します。皮膚表面の角層で汗管がふさがる水晶様汗疹、表皮有棘層で汗管がふさがる紅色汗疹、真皮内で汗管がふさがる深在性疹の3つの型があります。

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アテローム(アテローム)

皮膚のなかに生じた角質が充満した袋をいい、袋自体が角質をつくる細胞でできているため、徐々に内容である角質が増えていきます。毛穴の奥にある毛包が炎症などを起こす為や、外傷により皮膚の表面の細胞が内部に押しやられ、そこに定着した為に発生します。切開して内容を取り除くだけでは再発するため、手術により袋ごと全部摘出する必要があります。

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アトピー性皮膚炎(アトピーセイヒフエン)

乾燥などの刺激に対する過敏さ(敏感肌)とアレルギー反応に関係するIgEをつくりやすい体質(アトピー素因)に、さまざまな環境要因がきっかけとなってかゆみのある皮膚炎が生じ、軽快と悪化を繰り返す慢性の病気です。アトピー性皮膚炎では、皮膚の表面をおおう角質層(セラミド)などの油分が少ないために乾燥肌になって防御壁のはたらきが低下し、日常生活でのさまざまな刺激(食物、ダニ、花粉)に過敏に反応して皮膚炎を起こしやすくなります。顔面罹患例の場合、アトピー性白内障や皮膚自己殴打による網膜剥離が起こることがあります。

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アナフィラクトイド紫斑病(アナフィラクトイドシハンビョウ)

アナフィラクトイド紫斑病はアレルギー性紫斑病、シェーンライン・ヘノッホ紫斑病、血管性紫斑病などと呼ばれており、アレルギー反応の結果おこった血管炎と考えられています。紫斑が四肢、特に関節付近に両側対称に出現し、その他に腹痛・関節痛・腎炎をおこします。原因不明ですが、小児では上気道感染に続いて発症することが多く、溶連菌との関連が指摘されています。また、免疫学的検査でIgA免疫複合体が関与することが証明されています。

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アレルギー性紫斑病(アレルギーセイシハンビョウ)

アナフィラクトイド紫斑病はアレルギー性紫斑病、シェーンライン・ヘノッホ紫斑病、血管性紫斑病などと呼ばれており、アレルギー反応の結果起こった血管炎と考えられています。紫斑が四肢、特に関節付近に両側対称に出現し、その他に腹痛・関節痛・腎炎を起こします。原因不明ですが、小児では上気道感染に続いて発症することが多く、溶連菌との関連が指摘されています。また、免疫学的検査でIgA免疫複合体が関与することが証明されています。

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いぼ(イボ)

表面がざらざらしたしこりで、ヒト乳頭腫ウイルスによって起こるウイルス性疣贅と、皮膚の老化によって生じる老人性脂漏性角化症があります。ウイルス性いぼ、みずいぼ(伝染性軟属腫)は共に直接接触で伝染します。また、老人性いぼは加齢と紫外線により、表皮細胞がメラニンを溜め込んでしみをつくり、この表皮細胞の異常が強くなり腫瘍にまでなったものをいい、良性皮膚腫瘍の一種です。

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ウェーバー・クリスチャン病(ウェーバー・クリスチャンビョウ)

発熱を伴って再発を繰り返す、病原体によらない皮下脂肪と内臓脂肪の部分におこる脂肪織炎です。主に四肢の皮下、時に腹部や背部の皮下に生じますが、内臓脂肪にも炎症が起きた時は波及して内臓障害に至り、致命的になることがあります。炎症は菌の感染によるものではなく、原因は不明です。

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うおのめ(ウオノメ)

限局性の角質増殖です。機械的刺激が繰り返し加わることによって生じ、足型に合わない靴をはいたり、軟らかい底の靴で砂利道のように硬い凹凸のある所を歩くことなどが原因になります。角化部に垂直に加わる圧力によって、激痛が生じる限局性の淡黄色・半透明な角質増殖病変が現れてきます。

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円形脱毛症(エンケイダツモウショウ)

脱毛の原因としては最も多い疾患であり、自己免疫の異常やストレスが原因と考えられています。かゆみや痛みなどの自覚症状はなく、頭の毛が円形に突然抜けてしまいます。アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患や自己免疫性疾患などと合併する頻度が高くなっています。

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疥癬(カイセン)

ヒゼンダニの寄生による皮膚感染症で、湿瘡・皮癬ともいいます。病型は1000匹程度の寄生によって発症する通常疥癬と、免疫力低下時に100万匹~1000万匹と非常に多数の寄生によって発症する角化型疥癬があります。約1~2ヵ月の潜伏期間ののち発症し、強度のかゆみと共に、丘疹・結節・疥癬トンネルなどの皮膚症状が現れます。丘疹はへそを中心とした腹部・胸部・腋の下・太腿や腕の内側などに、結節は外陰部・腋の下・肘・臀部にみられます。ダニの残留物によるアレルギー反応の為、ダニ死滅後にもかゆみが残ることがあります。治療薬には、イベルメクチン内服やクロタミトン外用、ペルメトリン外用などが使用されます。

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ガングリオン(ガングリオン)

関節の周辺に米粒大からピンポン玉くらいまでの腫瘤ができます。手首の甲側に出来ることが多く、その中には透明でゼリー状の粘性物質が含まれており、関節包や腱鞘の変性によって生じます。外見上の問題、不快感、痛みが発生した場合には中にあるゼリー状の物質を注射器等で抜いたり、摘出することもあります。

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乾癬(カンセン)

角化過程の異常を主病態とする疾患群の総称で、発疹の上に銀白色の垢が付着し、ポロポロとはがれ落ちる病気です。症状により尋常性乾癬、滴状乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、関節症性乾癬に分類され、尋常性乾癬が全体の9割を占めます。遺伝的素因に外的な因子(感染症、ストレス、薬剤など)、内的な因子(糖尿病、高脂血症、肥満など)が加わることで、発病すると考えられています。関節症性乾癬は尋常性乾癬の諸症状に加え、全身の関節に炎症、こわばり、変形など関節リウマチと酷似した症状がおこります。

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クリッペル・ウェーバー病(クリッベル・ウェーバービョウ)

クリッペル・トレノニー・ウェーバー症候群とも呼ばれ、生まれつき四肢の広い範囲にできる血管腫があり、その側の四肢の肥大や長さの延長がみられます。そのため成長とともに脚の長さがだんだん違ってきて歩行障害などが起きます。また骨や軟骨の肥大、血管の異常もみられる疾患です。

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結節性紅斑(ケッセツセイコウハン)

皮下の脂肪組織に炎症が起こる皮膚疾患です。下腿に硬いしこりと圧痛をともなう不規則な型の紅斑が多発します。原因は、ウイルスや細菌などの感染によるアレルギーが原因と考えられています。その他、薬剤、悪性腫瘍、ベーチェット病、結核、サルコイドーシス、クローン病などの基礎疾患による場合もあります。

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結節性紅斑症(ケッセツセイコウハンショウ)

下腿伸側にでき疼痛をともなう、表面が赤い皮下結節です。3~6週間くらいで出来た順に治癒します。原因は多岐にわたり、溶連菌感染・結核・真菌などに対するアレルギー、薬剤、サルコイドーシス、ベーチェット状態などが考えられます。始めに発熱、倦怠感、関節痛などを伴うことがあります。また、慢性型には遊走性結節性紅斑があります。

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光線過敏症(コウセンカビンショウ)

光線の照射によって被照射部に丘疹、紅斑、水疱、膨疹などの皮膚症状や関節炎、気管支炎が起こります。紫外線により傷害されたDNAを修復する酵素の先天的欠損によりおこる遺伝性光線過敏症、ポルフィリン代謝異常によりポルフィリン体が蓄積して起こる代謝性光線過敏症、いわゆる日焼けの光毒性光線過敏症、紫外線の特定の波長により、薬剤が化学変化を起こし免疫応答がおこる光アレルギー性光線過敏症などがあります。

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湿疹(シッシン)

衣類や寝具などのさまざまな皮膚に対する刺激により、また誘因・原因となる物質やその他の因子により引き起こされ、現れる皮膚の炎症です。特徴は、小水疱、小丘疹、小膿疱、かさぶたなどのいろいろな発疹が同じ場所に混ざって現れることでかゆみを伴います。

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尋常性白斑(ジンジョウセイハクハン)

後天的に全身の皮膚の色素の一部が脱色する病気です。限局型・汎発型・神経分節型の3種類があり、限局型は身体の一部に白斑が認められるもの、汎発型は全身のあちこちに白斑が認められるもの、神経分節型はある神経の通り道に沿って白斑が認められるもの、に分類されます。発症の時期は幼少期から成人までさまざまです。メラニン色素を形成する細胞を攻撃する自己免疫疾患の一種であると考えられており、怪我・火傷・日焼け等の皮膚刺激により発症することもあります。その他、ストレスが白斑を拡大させる一つの原因になると考えられています。治療として、一般的にステロイド外用剤の塗布や、紫外線照射療法などが行われます。

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蕁麻疹(ジンマシン)

皮膚の中の小さな血管が一時的に膨らみ、血液の中の血漿が周囲に滲み出た状態をいいます。蕁麻疹は食べ物・食品添加物・花粉・ハウスダストなどのアレルギー物質が原因である内因性と、寒さ・ストレス・細菌・ペットなどのアレルギー以外のものが原因である外因性があります。食べ物が原因で、かつ運動により引き起こされる食物依存性運動誘発蕁麻疹の場合、気管が腫れるタイプの症状は急に起こると、呼吸困難がおこり窒息をすることもあります。

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水痘(スイトウ)

水痘帯状疱疹ウイルスの感染により引き起こされ、一般に水疱瘡としても知られています。罹患年齢の多くは9歳以下となっています。治癒後も神経節などに水痘・帯状疱疹ウイルスは潜伏しており、免疫低下時や疲労・ストレス時に再活性化し帯状疱疹を発症することがあります。

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スティーブンス・ジョンソン症候群(スティーブンス・ジョンソンショウコウグン)

高熱とともに口唇、口腔、眼結膜、外陰部に高度の発赤、びらん、出血などの粘膜病変がおき、さらに全身の皮膚に紅斑、水疱、びらんが認められる重篤な全身性疾患です。原因の多くは抗生物質製剤、解熱鎮痛消炎剤、抗てんかん剤、消化性潰瘍用剤、催眠鎮静剤、精神神経用剤、緑内障治療剤、筋弛緩剤、高血圧治療剤などの薬剤により発症し、その他、ウイルスや肺炎マイコプラズマ感染に伴っても発症します。

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接触性皮膚炎(セッショクセイヒフエン)

急性皮膚疾患の一つで、いわゆるかぶれのことです。一次刺激性接触皮膚炎は、原因物質の接触によって皮膚の炎症を誘発し、原因物質の毒性の強さによって、症状の強さが決まります。また、アレルギー性接触皮膚炎は、原因物質にアレルギーがある人に生じ、原因物質に触れると皮膚の炎症細胞が感作され、皮膚の炎症細胞が活発に働き湿疹を誘発します。

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多形紅斑(タケイコウハン)

繰り返し再発する皮膚病で、特徴として皮膚が赤く盛り上がり、射撃の的のように見える皮疹ができます。薬物、感染症、あるいは病気に反応して起こるアレルギー反応が原因となり、症例の約90%は、単純ヘルペスまたはマイコプラスマ感染症を伴います。腕、脚、顔面、手のひらや足の裏に紅斑が体の左右対称な場所にできます。多形滲出性紅斑ともよびます。

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多型滲出性紅斑症(タケイシンシュツセイコウハンショウ)

口唇・口腔・眼・鼻・外陰などにびらんが生じ、全身に紅斑が多発する疾患群です。代表的なものとして中毒性表皮壊死症、スティーブンス・ジョンソン症候群、薬剤性過敏症症候群などがあります。高熱・全身倦怠感・咽頭痛などと共に水疱を有する紅斑~紫紅色斑が全身に散在多発する皮膚病変や、口腔粘膜・眼球結膜・外陰部・肛門周辺などにおこる粘膜病変などがあります。また、しばしば肝機能障害などの多臓器障害を合併することがあります。

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たこ(タコ)

皮膚の下に骨などの硬いものがある部位に生じる限局性の角質増殖で胼胝腫ともいいます。角質の増殖が皮膚の表面に向かい、自覚症状が乏しいという特徴があります。一定部位に長期間、間欠的に外力や摩擦などの機械的刺激が加わることにより生じます。

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単純疱疹(タンジュンホウシン)

皮膚に生じる単純ヘルペスウイルス感染症の一種で、口唇ヘルペス・陰部ヘルペスなどがあります。主に顔面・口の周囲に発生することが多く、最初は皮膚が赤く変化し痒くなり、その後に小水疱が出現します。風邪などの病気や紫外線のストレスが、誘因となりやすくなっています。

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爪白癬(ツメハクセン)

足白癬が長期間再発を繰返した結果、白癬菌が爪の中に入り込んで引き起こされます。爪の色が白く濁ったり黄褐色に変色し、症状が進行すると爪の先端部(爪甲下角質)が分厚くなるなど変形がみられますが、痒みなどの自覚症状はありません。

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手足口病(テアシクチビョウ)

小児期によくみられる急性熱性発疹症のひとつで、口腔内、手のひら、足底に多発する小水疱が現れる病気です。原因は主に腸管ウイルスであるエンテロウイルスあるいはコクサッキーウイルスの感染によって発症します。小水疱の周囲には紅斑を伴うことがあり、かぜ様症状や下痢などの消化器症状が、先行または随伴することもあります。

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伝染性紅斑(デンセンセイコウハン)

ヒトパルボウイルスB19による感染症で、通称りんご病と言われています。感染7日目ごろから発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛などの非特異的症状がみられ、その後いったん無症状期に入った後に、両側の頬や体幹・四肢にも紅斑がでます。小児の場合は赤発のみの場合が多いですが、成人では頭痛・掻痒感・発熱・関節痛・関節炎・筋肉痛など多様な全身症状を伴います。

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天疱瘡(テンポウソウ)

自己免疫性水疱症ともいい、皮膚の表皮・粘膜の上皮のある成分を攻撃する抗体が作られ、表皮の細胞がバラバラに離れて皮膚に水疱が現れる病気です。抗体が作られる原因は不明で、本来の体質に生活習慣や環境の影響が加わって生じると考えられています。最も多い尋常性天疱瘡では、口腔粘膜に広範囲に痛みを伴うびらんや、全身に発赤・水疱が現れ、火傷状態になり皮膚の表面から大量の水分が失われたり、感染をおこす場合があります。

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凍傷(トウショウ)

寒冷地などで長時間低温にさらされることにより組織が凍結し、さらに解凍することにより組織の傷害が起こります。皮膚ばかりでなく皮下組織や血管などの深部組織にも傷害がおよぶこともあります。凍傷は体のどの部位にも生じますが、とくに手・足・鼻・耳が傷害を受けやすい部位です。血管が傷害を受けると壊疽を生じて患部の切断が必要になる場合もあります。

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とびひ(トビヒ)

黄色ブドウ球菌・連鎖球菌が皮膚の浅い部分に感染し、水疱・膿疱をつくる化膿性の病気で、伝染性膿痂疹といいます。乳幼児に多く、主に夏季に発生します。虫刺され・湿疹などの引っかき傷・怪我などに膜の薄い水疱ができ、手で掻いているうちに周辺だけでなく他の部分にも広がり、“飛び火”してゆきます。

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にきび(ニキビ)

皮膚の炎症性疾患でアクネ、ざ瘡とも言います。毛穴がホルモンと細菌と皮脂の相互作用によって炎症を起こすことが原因で、皮脂が多く分泌される部位にできやすくなっています。毛穴が詰まり、そこに乾いた皮脂や角質がたまり発生します。

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日光角化症(ニッコウカクカショウ)

日光角化症は、高齢者の顔面などの露光部に好発します。原因は、中波長の紫外線によってDNAに傷ができて起こると考えられています。その他に耳介、前腕、手背部の皮膚に好発します。皮膚癌の前駆病変とはいっても実際に上皮内癌や浸潤癌に発展する例は数パーセントです。
臨床的には、平坦な角化を伴う皮疹です。大きさ数ミリから最大でも2cm程度の表面がざらざらした斑状病変で、紅桃色、褐色または肉色を呈します。病理組織学的には、表皮基底層から有棘細胞層中層に異型表皮細胞の出現が認められます。ボーエン病(表皮内有棘細胞がん)との鑑別が困難です。

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熱傷(ネッショウ)

高熱による皮膚の障害をいい、受傷部位に発赤・水ぶくれ・痛みが現れます。熱傷の面積が広いと血圧低下・尿量の減少・頻脈・感染症などの全身症状が現れます。強い痛みが初期症状ですが、深い熱傷では神経の障害のため痛みがない場合があり、熱傷の深さによって1度熱傷(紅斑性熱傷)、2度熱傷(水泡性熱傷)、3度熱傷(壊死性熱傷)、4度熱傷(炭化性熱傷)の熱傷に分けられています。重症度は、熱傷の深さと範囲により決まります。

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膿皮症(ノウヒショウ)

化膿菌であるブドウ球菌や連鎖球菌が外部から皮膚に侵入し、化膿性変化をおこす皮膚疾患です。種類としては、毛嚢炎(毛包炎)、せつ、よう、汗腺炎、伝染性膿痂疹、丹毒などがあります。思春期以降の男性の肛門周囲または臀部の皮下膿瘍として発生し、うみがいくつも破裂して硬い化膿巣をつくり、時々再燃を繰り返して、徐々に臀部に広がっていきます。

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白癬(ハクセン)

真菌の一種である皮膚糸状菌(白癬菌)が皮膚に感染して起こる病気で、病変の部位により足白癬・爪白癬・手白癬・体部白癬・股部白癬・頭部白癬(しらくも)・ケルスス禿瘡などに分類されます。白癬の症状は病型で異なりますが、共通して環状の紅斑を示し、中心部は褐色調であり辺縁は炎症が強く、小水疱や丘疹が認められます。

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皮膚がん(ヒフガン)

表皮(角質層・顆粒層・有棘層・基底層)、真皮(血管・神経・毛包・脂腺・汗腺・立毛筋)などの組織を構成する細胞が悪性化したものを総称して皮膚がんと呼びます。紫外線の浴びすぎ、放射線の大量被曝、火傷・傷の瘢痕、長期間にわたる感染症の反復などが原因としてあげられます。

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フレグモーネ(フレグモーネ)

細菌感染によって、皮膚と皮下脂肪組織にかけておこる化膿性炎症です。蜂窩織炎ともいいます。原因菌は主にレンサ球菌で、時にブドウ球菌による感染もあり、外傷・皮膚炎・皮膚真菌症などの皮膚の損傷によって発生します。症状は痛みや脹れ・熱感・紅斑・水疱などですが、感染巣が悪化すると、広範囲に組織壊死を生じ、壊死性筋膜炎や菌血症を引き起こす事もあります。

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扁平苔癬(ヘンペイタイセン)

再発性のかゆみを伴う皮膚の病気です。小さい赤か紫の隆起した皮疹ができ、次第に複数の発疹が融合してうろこ状のかさつきを伴う丘疹になります。皮疹は殆どの場合強いかゆみを伴います。原因不明ですが、薬品や化学物質に対する自己免疫反応や、感染性生物が関連していると考えられています。

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蜂窩織炎(ホウカシキエン)

細菌感染によって、皮膚と皮下脂肪組織にかけておこる化膿性炎症です。原因菌は主にレンサ球菌で、時にブドウ球菌による感染もあり、外傷・皮膚炎・皮膚真菌症などの皮膚の損傷によって発生します。症状は痛みや脹れ・熱感・紅斑・水疱などですが、感染巣が悪化すると、広範囲に組織壊死を生じ、壊死性筋膜炎や菌血症を引き起こす事もあります。

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ボーエン病(ボーエンビョウ)

皮膚または粘膜の表皮内部に生じる癌の一つで、表皮内に病変が留まっているものをいいます。体幹部や下肢、陰部に多く発生し、日光照射、ヒ素中毒、免疫抑制状態(エイズなど)、ウイルス感染、皮膚傷害、慢性皮膚炎が原因となります。砒素による場合は、手のひらと足の裏の角化、体の色素沈着と点状白斑、爪の線状色素沈着などの皮膚症状がみられ、皮膚以外にも肝がん、肺がん、膀胱がんなどの内臓悪性腫瘍を合併します。

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水虫(ミズムシ)

水虫は足白癬の別名です。真菌の一種である皮膚糸状菌(白癬菌)が皮膚に感染して起こる病気で、病変の部位により足白癬・爪白癬・手白癬・体部白癬・股部白癬・頭部白癬(しらくも)・ケルスス禿瘡などに分類されます。白癬の症状は病型で異なりますが、共通して環状の紅斑を示し、中心部は褐色調であり辺縁は炎症が強く、小水疱や丘疹が認められます。

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メラノーマ(メラノーマ)

皮膚に発生する皮膚がんの一つであり、その中でも最も悪性度が高い疾患です。皮膚の色と関係するメラニン色素を産生するメラノサイト、あるいは母斑細胞が悪性化した腫瘍と考えられています。悪性黒色腫と呼ばれることもあります。皮膚のどこにでも発生しますが、足底が最も多く、それに体幹、顔面、爪が続きます。

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毛巣瘻(モウソウロウ)

  腰にある仙骨と尾骨の結合部またはその近辺の皮下に、単発または多発の難治性膿瘍を形成する病気で、毛巣洞炎・毛巣洞・毛巣嚢胞などとも呼ばれます。先天性のものと、後天性のものがあり、後天性は体毛の皮膚への刺入が原因で、瘻孔や肉芽腫、嚢胞を形成します。肛門後方から仙尾部の正中線上に腫脹・硬結、疼痛、排膿が現れます。

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火傷(ヤケド)

熱傷の通称であり、お湯や油などの熱・化学薬品・放射線などが原因で生じる、主に皮膚など体表組織の局所的損傷です。また、長時間の低温熱源の直接接触により受傷する火傷なども含まれます。

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類乾癬(ルイカンセン)

類乾癬とは、尋常性乾癬に似ていて乾癬でないという意味で、発疹部に集まっている白血球のタイプの違いのみであり、発疹表面だけでは区別はつきません。発疹の大きさにより、滴状類乾癬と局面状類乾癬に分類されており、局面性類乾癬は鱗屑(りんせつ)を伴う紅斑ないし色素斑の多発する病気で、慢性に経過し大局面型の場合は後に悪性化(菌状息肉症に移行)することがあります。

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老人性角化症(ロウジンセイカクカショウ)

高齢者に多く発症します。耳介を含めた顔面、髪の毛の抜けた頭部、手背などに1個から数個生じます。大きさは数ミリ~2センチ程度、円形から楕円系の淡い紅色ないし紅褐色で、表面はカサカサしてフケのようなものが付着していることが多い平らな腫瘍です。角質が肥厚、硬化して皮角という角状になることもあります。日光角化症ともいいます。皮膚がんの前がん病変と考えられています。

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老人性白斑(ロウジンセイハクハン)

高齢者の皮膚に見られる白い斑点です。表皮の色素細胞の減少と、色素細胞の機能低下によるメラニン色素の減少により、四肢や体幹に、米粒大の白斑が出現します。加齢の一種と考えられていますが、原因は不明です。女性よりも男性に多いです。有効な治療法は確立されていません。

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