引受表の記号は、以下の意味を表します。

  • ○…引受可
  • ×…引受不可
  • △…条件付(保険料割増等)
  • 削減…削減
  • R…部位不担保

急性妊娠性脂肪肝(キュウセイニンシンセイシボウカン)

妊娠後期(平均37週ころ)に発生し、妊娠が終結しないと肝不全となる病態です。妊娠後半期に、嘔吐・頭痛・心窩部痛・全身倦怠感・黄疸・上腹部痛などの症状が出現します。悪化すると低血糖・播種性血管内凝固症候群・消化管出血なども出現し、肝不全へ移行します。肝不全がひどくなると、多臓器に障害が発生し死亡に至ります。治療の基本は妊娠の終結になります。

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狭骨盤(キョウコツバン)

分娩時に胎児が通過する骨産道が狭く、通常の大きさの胎児が通過できないものをいいます。分娩の3要素である産道、胎児、陣痛は互いに関連があり、骨産道が狭いと児頭の回旋がうまく行われなかったり、陣痛も強くなりすぎたり微弱になったりします。骨盤腔が全体的に小さく、出産の際に帝王切開となる場合が多くなっています。また一般に、身長の低い女性は骨盤腔も小さいといわれています。

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稽留流産(ケイリュウリュウザン)

子宮内で胎児が死亡してしまい、妊婦に出血や下腹部痛を全く伴わない流産の事をいいます。自覚症状がない為、超音波検査で見なければ発見されない場合もあります。何度も繰り返し起こる場合は、不育症の場合も考えられます。

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子癇(シカン)

子癇とは、周産期の妊婦が異常な高血圧 と共に痙攣または意識喪失、視野障害を起こした状態をいいます。 分娩前、分娩中、分娩後のいずれにも起こりえます。子癇の原因は高血圧による脳組織の循環障害と機能障害です。妊娠高血圧症候群の一番重症な病態ともいえます。

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子宮頸管無力症(シキュウケイカンムリョクショウ)

胎児が大きくなってくると頸管が内側から開いてきて、知らないうちに子宮口が開いてしまう事を頸管無力症といいます。子宮収縮がなくても開くのが特徴で、妊娠中期以降の流早産の原因として最も多く約半分を占めています。頸管無力症の治療には頸管縫縮術(シロッカー手術、マクドナルド手術)などが行われます。

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死産(シザン)

日本産科婦人科学会の定義では「妊娠22週以降の妊娠中絶による死亡胎児の出産」とされています。胎児が子宮外での生活能力を獲得する時期に達してから、死んだ胎児が娩出される場合を示すため、21週以前の妊娠中絶は「流産」として区別されます。また、分娩中に胎児が死亡した場合も死産に含まれます。

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絨毛癌(ジュウモウガン)

子宮壁に接着する絨毛の上皮が異常増殖してできる悪性新生物です。胞状奇胎の娩出後や流産後に発生しやすく、若年女性に多く見られます。非常に早い時期に全身の器官に転移を起こしやすいのが特徴です。初期症状の多くは強度の性器出血・褐色の帯下などが発生します。

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人工妊娠中絶(ジンコウニンシンチュウゼツ)

手術または薬品など人工的な手段を用いて意図的に妊娠を中絶させ、胎児を殺すことを指す、妊娠中絶の一分類をいいます。

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切迫早産(セッパクソウザン)

切迫早産とは「妊娠22週以降37週未満に下腹痛(10分に1回以上の陣痛)、性器出血、破水などの症状に加えて、外測陣痛計で規則的な子宮収縮があり、内診では、子宮口開大・子宮頸管の展退などが認められ、早産の危険性が高いと考えられる状態」と定義されています。早産の原因として、頚管無力症などがあります。

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前置胎盤(ゼンチタイバン)

胎盤の一部または大部分が子宮下部(子宮峡)に付着し、内子宮口に及ぶものをいいます。子宮口を覆う程度により、全前置胎盤、一部前置胎盤、辺縁前置胎盤に分けられています。突然に無痛性の性器出血を起こし、貧血を起こすこともあります。前置胎盤では胎位異常(骨盤位など)が高頻度で認められます。

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早産(ソウザン)

在胎週数が22週~36週で出産することをいい、基本的には児は適切な保育で生存可能です。早産で生まれた児のことを早産児または低出生体重児と呼びます。前置胎盤、妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離などによって母児救命のために行う人工早産と切迫早産や前期破水による自然早産があります。自然早産の原因は殆どが羊膜絨毛膜炎です。

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胎盤機能不全症候群(タイバンキノウフゼンショウコウグン)

胎盤機能が低下したために胎児が低酸素・低栄養状態となり、いろいろな症状を起こすものです。過期妊娠や妊娠高血圧症候群・糖尿病・腎炎などの合併症をもっている場合、また母体が高齢である場合にも胎盤の機能不全が起こることがあります。

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つわり

妊娠中に体が起こす反応であり、妊娠性のホルモンが関係していると考えられます。体のだるさ、吐き気、嘔吐の消化器症状が主に現れ、体が妊娠の状態に慣れてくると治まります。

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帝王切開(テイオウセッカイ)

子宮切開によって胎児を取り出す手術方法です。常位胎盤早期剥離、前置胎盤、児頭骨盤不均衡、子宮筋腫核出などの婦人科手術既往がある場合、骨盤位・横位・顔位・頤位などの胎位異常がある場合などや、分娩中の子宮破裂の頻度が高くなるために既往帝王切開後妊娠の場合にも行われます。

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低出生体重児(テイシュッセイタイジュウジ)

出生体重が2500g未満の赤ちゃんのことをいい、1500g未満の赤ちゃんを極低出生体重児、1000g未満の赤ちゃんを超低出生体重児、妊娠37週未満で生まれた赤ちゃんを早産児と呼びます。体のさまざまな機能が未熟なため、新生児仮死、呼吸窮迫症候群、低血糖、無呼吸発作、貧血、黄疸など様々な合併症を起こしやすくなります。

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妊娠悪阻(ニンシンオソ)

妊娠という特殊な状況が体のなかに生じたために体が起こす反応であり、妊娠性のホルモンが関係していると考えられます。体のだるさ、吐き気、嘔吐の消化器症状が主に現れ、その他に頭痛・下痢などを伴うこともあり、体が妊娠の状態に慣れてくると治まります。

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妊娠高血圧症候群(pregnancy induced hypertensio; PIH)(ニンシンコウケツアツショウコウグン)

妊娠20週以降、分娩後12週まで高血圧が見られる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合のいずれかで、かつこれらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によるものでないものをいいます。妊娠高血圧腎症と妊娠高血圧に分類されています。

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妊娠中毒症(ニンシンチュウドクショウ)

妊娠20週以降、分娩後12週まで高血圧が見られる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合のいずれかで、かつこれらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によるものでないものをいいます。妊娠高血圧症候群ともいいます。

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不育症(フイクショウ)

妊娠はするが、流産や死産を繰り返して元気な赤ちゃんが得られない状態をいいます。一般的に流産を3回以上繰り返す場合を習慣流産といい不育症と同義です。原因としては胎児の染色体異常が多いですが、その他に子宮異常、内分泌代謝異常、感染症、自己免疫異常などがあります。

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HELLP症候群(ヘルプショウコウグン)

妊娠中毒症の一部で、特に肝臓が侵され溶血・肝酵素の上昇・血小板減少の症状が出現します。肝内あるいは肝被膜下出血のおそれがあり、重症な妊娠中毒症のため母児ともに危険となります。症状は突然の上腹部痛や心窩部痛、疲労感・倦怠感・嘔吐・食欲低下など様々です。主な合併症は播種性血管内凝固症候群、常位胎盤早期剥離、腎不全などがあります。

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胞状奇胎(ホウジョウキタイ)

異常妊娠のひとつで受精卵が着床後、絨毛上皮のみが子宮内で異常増殖を続け子宮内腔を占領し、ぶどうの房状の外観を呈するものをいいます。胞状奇胎が起 こる原因は、一つの卵子に二つの精子が侵入すること、受精時に卵由来の核が不活化し、精子由来の核のみが分裂増殖していくことであると考えられています。 胞状奇胎排出後、約9%に続発性腫瘍(侵入奇胎および絨毛癌)の発生をみます。

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