引受表の記号は、以下の意味を表します。

  • ○…引受可
  • ×…引受不可
  • △…条件付(保険料割増等)
  • 削減…削減
  • R…部位不担保

腋臭症手術(皮弁法25平方センチメートル以上)(K008)(エキシュウショウシュジュツ)

「腋臭症」は一般的に「わきが」とよばれている疾患です。皮膚のアクポリン腺から分泌される汗には特殊な臭気があり、悪臭が著しく社会生活に支障がでる場合には手術が適応されます。局所麻酔下に皮膚を4~5センチほど切開し、指で皮膚を裏返し、目でアクポリン腺を1つずつ切除する皮弁法が一般的です。

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下甲介粘膜焼灼術(K331-2)(カコウカイネンマクショウシャクジュツ)

アレルギー性鼻炎や花粉症に対する手術療法です。粘膜を焼灼することにより粘膜反応を減らし、鼻閉やくしゃみを減少させます。一回の焼灼で1~2年効果が継続します。昔ははさみなどで粘膜を切り取っていましたが、電子凝固、高周波電流などに変わり、最近ではレーザーやアルゴンプラズマ凝固が主流です。

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顎骨腐骨除去術(K050)(ガッコツフコツジョキョジュツ)

虫歯による歯根端の炎症、抜歯後や埋伏歯の感染、外傷などによる顎骨の炎症は、急性期には抗生物質を投与した治療が行われますが、抗生物質が効かない場合や完治しないまま放置した場合には再発を繰り返し、骨髄周囲の海面骨が硬化します。顎骨腐骨除去術は骨掻爬術で硬化した海綿骨や皮質骨を除去し、腐骨や病的な肉芽組織がある場合にはそれらを取り除く術式です。

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肝動脈化学塞栓療法(Transcatheter Arterial Chemoembolizatio; TACE)(カンドウミャクカガクソクセンリョウホウ)

肝動脈より栄養されている進行肝細胞癌に対し、肝動脈の血流を選択的に遮断することにより癌に栄養分や酸素が行かないようにする治療方法です。DSM(スフェレックス)という塞栓物質に抗癌剤(マイトマイシンCやアイエー・コール)を併用することが行われています。

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胸筋合併(定型)乳房切断術(ハルステッド手術)(キョウキンガッペイ(テイケイ)チブサセツダンジュツ)

  乳房の悪性腫瘍を切除する目的で患側の乳房・大胸筋・小胸筋・腋下リンパ節を切除する方法です。従来、乳癌根治術の標準術式でした。切除面積が大きく術後の傷跡も目立ち、リンパ液の流れが悪くなることによる患側上肢のむくみなどの後遺症もありました。そのため現在では大胸筋に浸潤が認められる場合やリンパ節への転移が著しい場合を除きハルステッド手術はほとんど行われません。

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PTCA(経皮的冠動脈形成術)(ケイヒテキカンドウミャクケイセイジュツ)

アテロームなどで狭窄した心臓を栄養する冠動脈を拡張し、血流の増加をはかる手術です。下肢つけ根の大腿動脈や腕の橈骨動脈、上腕動脈からカテーテルを通し治療を行います。PTCAの方法としてはバルーンと呼ばれる風船で冠動脈を広げる方法、ステントを留置し冠動脈を広げる方法、ローターブレードで冠動脈を広げる方法、DCA(円筒系カッター)で冠動脈を広げる方法などがあります。

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経皮内視鏡的胃ろう増設術(percutaneous endoscopic gastrostomy; PEG)(ケイヒナイシキョウテキイロウゾウセツジュツ)

経腸栄養のために胃に穴を開ける手術である。経腸栄養には鼻から胃へチューブを通す経鼻胃管と胃ろう増設がある。

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鼓室形成手術(K319)(コシツケイセイジュツ)

中耳根本手術では病巣除去のため聴力を犠牲にしますが、鼓室形成術では病巣を除去するとともに耳小骨を再建し聴力を保存します。再建には摘出したきぬた骨や耳介軟骨等を用います。再生の方法によりⅠ型からⅤ型に分類されます。

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集束超音波治療(Focused Ultrasound Surgery; FUS)(シュウソクチョウオンパリョウホウ)

集束超音波治療とは、MRIで病巣を撮影し超音波のエネルギーを集中させて腫瘍等を焼却する治療です。

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硝子体吸引術(K278)(ショウシタイキュウインジュツ)

眼球の硝子体が出血・混濁または増殖性組織により網膜まで光が届きにくくなった時に硝子体を透明にすることを目的に行われる手術です。硝子体吸引器具を眼球に差込み、濁りや出血を吸収した後に特殊な液体やガスを注入します。

適応 増殖性網膜症・硝子体出血・突発性黄班円孔

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食道狭窄拡張術(K522)(ショクドウキョウサクカクチョウジュツ)

食道炎や食道癌に起因する食道狭窄に対する手術療法です。内視鏡下に病変を確認し、バルーンで拡張していきます。この他にシリコンまたはプラスチック製のブジーを用いる方法もありますが現在ではあまり使われていません。また、食道の再狭窄を防ぐためには金属製のステントを留置する方法が効果的です。(食道ステント留置(K522-2))

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植皮術(25平方センチメートル以上)(K013)

植皮術とは熱傷や外傷、腫瘍を切除した後に、皮膚の欠損している部位に自分の皮膚を移植する術式です。皮膚は免疫機能の高い部位であり、自分の皮膚でなければ1週間から2週間で壊死し脱落します。手術方法は大きく分けて全層植皮(毛根や皮脂腺を含んだ厚めの皮膚移植)と分層植皮術(毛根や皮脂腺を含まない薄い皮膚)に分かれます。

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心臓カテーテルアブレーション術(シンゾウカテーテルアブレーションジュツ)

近年、不整脈の治療として心臓カテーテルアブレーションが用いられるようになってきました。この手術の適応対象となる不整脈には、WPW症候群、房室結節回帰性頻拍、心房頻拍、心房細動、心房粗動、心室性期外収縮、心室頻拍などがあります。アブレーション術後の再発は、術後6ヶ月から1年以内が多く、その後は徐々に減少していきます。

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中耳根本手術(K317)(チュウジコンポンシュジュツ)

中耳の炎症を止めるため、中耳粘膜の完全な除去を目的とした手術です。耳小骨はあぶみ骨を残し除去して病巣と粘膜を取り除きます。聴力を犠牲にするため広範な骨破壊をもつ真珠腫性中耳炎などに適応される他は単独ではほとんど行われなくなりました。最近では鼓室形成術と併用して行われます。

適応疾患 慢性中耳炎 真珠腫性中耳炎

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帝王切開(テイオウセッカイ)

子宮切開によって胎児を取り出す手術方法です。常位胎盤早期剥離、前置胎盤、児頭骨盤不均衡、子宮筋腫核出などの婦人科手術既往がある場合、骨盤位・横位・顔位・頤位などの胎位異常がある場合などや、分娩中の子宮破裂の頻度が高くなるために既往帝王切開後妊娠の場合にも行われます。

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弁置換術(K555)(ベンチカンジュツ)

働きの悪くなった心臓の弁を切除し人口弁を挿入する手術です。人口弁には大きくわけて機械弁と生体弁がありそれぞれ長所短所があります。機械弁は耐久性に優れ一生涯の使用も可能です。一方で弁に血栓ができやすく血液を固まりにくくする薬を服用し続けなければなりません。生体弁は豚や牛または亡くなったヒトの組織から作られます。血栓はできにくく薬を常用する必要はありません。一方では耐久性には限界があり10年~20年で再手術が必要となる場合もあります。

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